一時抹消中の車でも売る時には問題にならない
一時抹消中の車とは
これまで大事にしていた愛車でも、様々な都合で使用を中断しなければいけない時があります。そのような場合は車を売却してしまえばいいのですが、希少価値のある車の場合、二度と同じ状態の車が手に入らないかもしれません。そういった時に、一時抹消という手続きを行うことができるのです。
運輸支局でナンバープレートや車検証などを持っていけば簡単に手続きが可能です。車両を持ち込む必要もありません。手続きが終われば登録識別情報通知書という書類が発行されます。書類は車とは別の場所で大切に保管しておきましょう。
その理由は、一時抹消中の車というのは、誰にも登録されていないという状態なので、車本体と登録識別情報通知書があれば、誰でも車検を受けて登録できてしまうからです。現行のルールでは、名義変更の際に、旧所有者の実印や印鑑証明なども必要とはされていません。そんなことを防ぐためにも、車と書類は別々に鍵のかかる場所で保管しておくのがおすすめです。
一時抹消中でも売却は可能
買取業者というのは、出張査定を行っていることが多く、店舗に持ち込まなくても自宅に査定に来てくれます。また、車両輸送用の積載車を保有している業者がほとんどですので、公道を自走して運ぶ必要もありません。
さらに、業者オークションでは一時抹消中の車でも、何の問題もなく取引が可能です。このように、プロであれば一時抹消中の車でも取り扱いには困りませんので、通常の車と同じように査定を依頼することができるのです。
一時抹消中の方が実は取引がしやすい
一時抹消中の車は、車検切れという状態ですので、自賠責保険もかかっておらず、毎年4月1日に発生する自動車税の課税対象にもなりません。よって、その車を買ったからと言って、名義変更を急いでやる必要もなく、ある意味では小売りしやすい状態と言えるのです。一般ユーザーが思うナンバー無しの車のイメージと、プロが思うイメージには、実は大きな差があるのです。
車検を通して売のるがNGな理由
一時抹消中の車を業者が車検を通すのは多額の費用がかかる
通常の車検業者は、継続車検を前提にサービスが組まれています。通常は、車検のお店まで自分で車を持っていく必要があります。一時抹消中の車を業者に依頼して車検を通そうとすると、通常の車検に陸送費用などがプラスされるため、多額の費用がかかってしまうのです。
ユーザー車検のハードルも高い
ユーザー自身で運輸支局に車両を持ち込み、ユーザー車検を受けることも不可能ではありません。まずは最寄りの市町村などで臨時運行許可とよばれる仮のナンバープレートの発行を受ける必要があります。この発行には、自賠責保険の事前加入が必須条件であり、有効期限も通常は1日のみとなります。
その臨時運行許可を取得して、運輸支局に車両を持ち込んだとしても、車検が通るかどうかは別問題となります。長期間使っていなかったのですから、いろいろな箇所が摩耗して不具合が発生している可能性も高くなります。最悪の場合、ガソリンタンクに残っているガソリンが腐っていたり、タイヤの空気圧が低下してバースト寸前になっていたりする危険性もあるのです。
買取業者が日本国内で販売するとは限らない
ユーザーから買い取った車は、かならずしも日本国内で販売されるとは限りません。輸出需要のある車であれば、輸出をするかもしれません。そうした場合、車検の有無は査定金額にほとんどプラスには働かないことが多いのです。つまり、車検は通してもその分の費用は戻ってこないのです。
買い取られた車の使い道は、その車を買った人しか分かりませんので、先行きが見えない段階で、多額の費用をかけて車検を通すのはやめたほうが良いでしょう。
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