中古車オークションが一般的
基本的な流通方法
ユーザーから買い取られた中古車は、ほとんどの場合中古車オークションに出品されます。中古車オークションというのは、中古車業者専用の会員制オークションで、一般ユーザーは利用できない仕組みになっています。流れとしては、買い取った車をオークション会場に持ち込むのが第一ステップになります。
オークション会場の検査員が車をチェックし、写真撮影などを行ったうえで、オークション会場の隣接地に保管します。
中古車オークションは、通常毎週1回決まった曜日に開催されています。したがって、中古車業者はその曜日に合わせて出品する準備を行っていきます。中古車査定をしてもらった時に、例えば水曜日までに書類と一緒に持ってきてくださいと言われたことはないでしょうか。
それは、ある特定の曜日のオークションに間に合わせるために、ユーザーに車両を持ってきてもらう日を指定しているのです。
買取業者が中古車オークションで売却する理由
中古車オークションで売却するには、当然インターネットオークションなどと同じように手数料が発生します。また、オークション会場まで持ち込む陸送費用もかかるため、それなりの経費を覚悟しなければなりません。
しかし、自社の店舗で小売する方が実はリスクが大きいのです。買い取った車の情報をインターネットに掲載して、お客さんが来るのを待つことになりますが、いつ売れるかはわかりません。長期の在庫となるかもしれません。
そうなると、展示スペースや書類などの管理費用などがかさみ、利益が出ない可能性もあります。そういったリスクを考えると、すぐに現金化できる中古車オークションの方が確実に儲けが出るのです。
中古車オークションと買取価格の関係
ユーザーに提示される買取金額とは、オークションの相場価格と密接な関係を持っています。買い取り業者は過去のデータから、この中古車をいくらぐらいで売ることができるかを算出することができます。そこから買い取り価格を逆算するのです。
具体的に説明すると、オークションでの価格からオークションに関わる手数料、陸送費用、それに自社の経費や利益を指し引いたものが買取価格として提示されるのです。
一般的には、買取金額の10%上乗せがオークションでの売却金額と言われています。よって、オークションで100万円で売れそうな車は、買取額は90万円(100万円×0.9)が目安になります。
これは、どの買取業者も共通する考え方で、あとは各業者が利益を調整して少しでも高い金額を提示できるように努力してもらうのと、上手な交渉が必要になりますね。
一部の車は直接小売りすることも
買取専門業者と小売りもしている買取業者がある
買取業者の中には、車を買い取って中古車オークションで現金化することに特化した業者と、自社の店舗でも小売りする業者の2種類があります。小売りも行う業者であれば、ある一定の条件さえ合えば、自社で販売することを選びます。なぜならば、オークションで仕入れるのと違い手数料等がかからないため、安く仕入れられるからです。
小売りするのはいい車と売れない車
ユーザーが売却した車で小売に回るのは、まずはすぐに売れそうな人気車種です。ハイブリッドやミニバンで状態のよく年式が新しいものであれば、インターネットに載せればすぐに反応があります。こういった車であれば、無理に中古車オークションに運ぶ必要もありません。
もう1つの可能性としては、中古車オークションに持っていっても値段が付かない車です。例えば、年式も古い不人気車であれば、中古車オークションのようなマーケットでは高い値段は期待できません。でも、そうした車でも価格さえ安ければ、短期間の足車として買いたいというユーザーも存在します。
そこで、手数料や陸送費のかかる中古車オークションではなく、自社の小売りで販売することもあるのです。中古車を売るときは、その後の流れを意識しながら買取業者と交渉を行えば、比較的有利に高額査定を引き出すことも可能になります。
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